腎機能障害について

腎機能障害のイメージ写真

腎臓は、体の水分を調節したり、老廃物を尿として排泄したりする機能を担っています。
ところが腎炎などの疾患や外傷などのために腎臓に異常が生じ、血液を濾過する機能が低下すると、老廃物を十分に排泄できなくなります(腎機能障害)。
この結果、体内には体に不必要なものや有害なものが溜まってきてしまいます。
そして、腎臓の働きが正常の30%以下に低下し、体内状況のバランスを保つことができなくなった状態を腎不全(腎機能不全)と言います。
腎不全には、急激に腎機能が低下する「急性腎不全」と、長期間にわたって徐々に機能が低下する「慢性腎不全」の2種類があります。

急性腎不全

急性腎不全は、早急に適切な治療を行うことによって大部分の機能が回復します。
しかし、慢性腎不全は腎機能がある程度まで低下しないと自覚症状が現れず、そのため早期発見が難しい疾患です。

慢性腎不全

慢性腎不全になると、尿毒素や水分、カリウムやナトリウムなどがどんどん体の中に溜まって体じゅうの組織に影響を及ぼします。
慢性腎不全は、糖尿病腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症などといった様々な病気のために、数年~10年以上という長い期間に、少しずつ腎機能が低下していきます。
慢性腎不全となると、一度失った腎機能の回復は極めて困難です。
腎臓の働きが低下すると、本来なら尿として出るべき老廃物が体に溜まってしまいます。
症状は、進行速度や重症度、原因などによって様々ですが、尿の異常やむくみが生じたり、高血圧になったりすることもあります。

腎臓の働きが「10%以下」になると、血液の濾過が十分に行えず、水分や老廃物のコントロールができなくなってしまい、人工的に血液の浄化を行う「透析療法」が必要になってきます。

健診異常について

健診などで尿の異常を指摘された(尿潜血、たんぱく尿など)方をはじめ、慢性腎臓病(CKD)、腎結石、腎不全、糖尿病性腎症、高血圧性腎硬化症、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群などの診療を行います。